「諦める」の語源
諦めるっていう言葉の「諦」という文字には、明らかにするっていう意味があるんだよ。諦めるは、意味的には想いを断ち切るって事だけど、本来は仏教用語として使われていて「真理を悟る」「物事を明らかにする」っていう意味で使われていたんだ。「諦」という漢字が使われるようになったのは昭和に入ってからの事で、昔は「あきらむ」と言われていたんだけど、実は「あきらむ」には明らかに究めるという意味で使われている自動詞と、想いを断つという意味で使われている他動詞の2種類があったんだ。前者は最初に話した仏教用語だね。確実な証明はされていないんだけど、この2つの言葉が段々と混同されてきて「諦める」=「想いを断ち切る」という意味で使われるようになったんじゃないかと言われているよ。