「美しい」の語源
色や形、音などがキレイな事を美しいというけれど、美しいものには思わず目を奪われてしまうね。そんな「美しい」という言葉の語源は、平安時代にまで遡るよ。
平安時代の歌集「万葉集」の中に「父母を見れば尊し妻子見れば米具斯宇都久志(めぐしうつくし)」という歌が詠まれているよ。これは、妻子など自分よりも弱い立場の者に対して抱く愛おしいとかいつくしみの感情を詠ったものなんだよ。平安時代には小さいものとか幼いものに対して「かわいい」「いとしい」といった感情を表現するようになっていたんだ。これが段々と変化していって物事全体に対する愛しさなどの感情を「美しい」と表現するようになり、それが更に変化して「キレイ」の意味を「美しい」と表現するようになったんだね。