元の木阿弥の語源由来

「元の木阿弥」の語源

一旦は良くなったのにまた前の状態に戻ってしまった事を「元の木阿弥」って言うよね。「元の」は前のって意味だから分かるけど、じゃあ木阿弥って何だろうね。

木阿弥っていうのはお坊さんの名前だよ。木阿弥さんは、不治の病で亡くなった大和国の大名 筒井順昭の身代わりとして暮らしていた時期があったんだ。順昭には順慶という息子がいたんだけど、順昭が亡くなった時にはまだ幼くて家を継ぐ事ができなかったんだよね。そこで、順昭は亡くなる直前に自分と声がよく似ている木阿弥を身代わりとするように家臣に命令したんだ。それで木阿弥は大名の身代わりとして贅沢な暮らしをする事ができたんだけど、順慶が成長して正当な当主になる事になって、任を解かれたんだよね。元のお坊さんに戻った木阿弥はまた貧素な生活に戻されてしまったんだ。「元の木阿弥」には、こんなちょっと可哀想なお坊さんのエピソードが関係しているんだよ。