籠渡しの意味 登山用語

籠渡し(かごわたし)

籠渡しとは、川を渡るための手段で、川の両岸にロープまたはワイヤーが3〜4本張られており、ロープまたはワイヤーに人が数人乗ることができる籠がついている。これをロープを引いて動かす、人力ロープウェイのようなものである。

かつては橋がかかっていない場所での交通手段のひとつであったが、現在では全国でも数えるほどしか残っておらず、遊具として残っている。籠の形は多少違いがあるが、仕組みは同じである。その姿が、猿が蔦をつたって動くように見える事から、野猿(やえん)とも呼ばれている。

自分の場所に籠がなくて対岸にある場合、ロープで籠をたぐりよせることになる。対岸〜川の中央部まではロープまたはワイヤーがしなっていることもあり籠自体がロープの重みで動いてくるが、中央部から自分のいる岸までは一生懸命たぐり寄せないと動かないので結構、重労働でもある。そして実際に自分が乗って、動きだすと、川の中央部までは自然に動くが、中央部から対岸までの半分は籠の重さ+自分の体重+ロープの抵抗などもあり、動かすのが大変になる。意外と高さがあったりするので高所恐怖症の人は注意。