締まり雪の意味 登山用語

締まり雪

締まり雪(あるいは、しまり雪)とは、簡単に言うと、堅く締まった雪のことである。雪が降ったあと融ける間もなく上に雪が積もると、下の層になった雪は上に積もった雪の重みで圧密されお互いに結合するのである。上から圧力が掛かるほど雪は締まるように固くなることから締まり雪と呼ばれている。

一度締まった雪は、密度が増加するほど固くなり、たとえばスコップ等で四方を切り取ってかき出しても雪自体の形を保っている。冬季の積雪量が5mを超えるような豪雪地帯は、締まり雪の密度は平地で、1立方メートル(m?)で、250〜400kgもの重量になり、さらに重みが加わると700kgにもなるという。下の層はチェンソー(電動のこぎり)で、やっと切りだすことができるほど固くなると言われている。

しまり雪の状態になった雪の結晶構造をみると、新雪時には六角形のような形をしていた結晶は、重みで凝縮されて、丸みをおびて、結合して固まった状態になっている。低温状態で新雪からしまり雪になると雪質が安定しているが、雪融け時に水分を含むとざらめ雪に変化する。