18度の法則の意味 登山用語

18度の法則

18度の法則とは、雪崩研究者・小説家であった高橋喜平氏が長年の研究結果から導き出したものである。

雪崩が止まった末端から雪崩発生地点を見たとき、見通し角が20度ある場合は、表層雪崩が到達する可能性があり、10%の安全中間マージンをとって、安全地域は見通し角で18度以下というものである。このことから、表層雪崩の安全地域は18度以下、全層雪崩の安全地域は24度以下、とされている。このことから、18度とはわずかな角度でも雪崩が到達する可能性があることが分かる。

分度器を持ち歩く人は少ないと思うので、身近にある代わりになりそうなものを組み合わせて角度を確認することもできる。たとえば、ストック2本を垂直に交差させ、地面と平行部分のストックが3割、地面と垂直部分のストックが1割の場所で交差させる。この時の並行部分のストックの先端と垂直部分のストックの上部分先端の角度が18度である。雪崩の危険性がありそうな場所を通過する際に、確認しておくのもいい。