捨て縄の意味 登山用語

捨て縄

捨て縄とは、その場に残していく補助ロープのこと。懸垂下降する際に、補助ロープを木や岩などに取り付けて、登攀用ロープ(ザイル)を掛けるために使われる。着地後に登攀用ロープは回収するが、補助ロープは懸垂下降開始時点の木や岩にくくりつけられているため回収ができないので、そのままその場所に放置していくことから、捨て縄と呼ばれるようになった。

登攀用ロープは直径8mm〜11mmの太さのものが選ばれるが、補助ロープは直径6mm〜8mmくらいのものが使用されていることが多い。補助ロープとはいえども、ザイルを掛ける目的以外に、ちょっとした険しい場所でロープが欲しいときなどに使うこともあるので、ある程度の伸び率と強度に耐えられるものが求められる。UIAA(※)を満たしている補助ロープを選ぶとよい。必要となるロープの長さは5m・10m・20m・30mと登山目的に応じてさまざまである。それぞれの長さのロープを用意するといい。

※ UIAA…UNION INYERNATIONALE DES ASSOCIATIONS D'ALPINISME(INTERNATIONAL MOUNTAINEERING AND CLIMBING FEDERETION)の略称。国際山岳協会。