岱(たい)
岱とは、山の上にある湿原(場所によっては草原ともいう)のことをいう。湿原はさまざまな種類が形成過程がある。湿原の種類は、低層湿原、中層湿原、高層湿原の3種類があり、浅い沼や湖に、水草が浮き始め、周囲の水辺にヨシなどが生育を始め、それが次第に水面を埋め、100〜1000年の年月をかけて低層湿原になる。
低層湿原は周囲から水が流れ込んでいるため、また富栄養状態であり、生育する植物も富栄養を必要とするものである。低層湿原が次のステップに移行すると、中層湿原になる。枯死した植物が堆積して泥炭層を形成し、貧栄養状態になり、生育する植物もそれに適応したものになっていく。中層湿原でもわき水などの水源は流れ込んでいる。中層湿原が次のステップに移行すると、高層湿原になる。貧栄養でも生育できるミズゴケが地表を覆うようになる。最終的に水が流れ込まなくなると、湿原は乾燥化して、樹木が生育するようになる。低層湿原から高層湿原に移行するまで、数千年〜1万年の歳月がかかるといわれている。
なお、湿原の形成状態で、陸化型(りくかがた)、沼沢化型(しょうたくかがた)、後背湿地型(こうはいしっちがた)などと主に3パターンの湿原の形成過程に分けられる。