高巻き(たかまき)
高巻きとは、もともと沢登りで使われる用語である。沢登りは沢や川を下流域から上流域へ逆行するようにして、濡れている岩の上を登ったり、時には水の中につかったりしながら、ひたすら源流を目指すものである。
登山等とは異なり、自分で登れる場所を判断しなくてはならない。時として落差が大きい滝の側を登らなければならないが、その側壁が垂直に切り立っていたり、滝が高いほど水圧が大きくなって登るのが無理な場合もある。そういう時に迂回ルートを取るのである。これが高巻きという。高巻きのルートには、沢から外れないよう、沢のなるべく内側のルートでかつ立木があるところを選ぶのが基本である。
また、沢登りであっても、ロープなどを持っていくと、こういう高巻きのときに安全確保することもでき、木にかけて登る補助として、後続者の手助け、として使うこともできる。高巻き途中で沢から離れて道迷いする可能性もあるので、なるべく沢から離れないような安全な高巻きルートを選ぶ。