田部重治の意味 登山用語

田部重治(たなべじゅうじ)

田部重治とは、大正〜昭和時代の英文学者、登山家である。19884年に富山県で生まれ、1908年には東京帝国大学英文科を卒業し、法政大学などで英文学を講義した。大学在学中に、木暮理太郎と知り合い、山への関心を深めていった。

文学者としては19世紀の英文学を研究し、登山家としては、木暮理太郎とともに、日本アルプスや奥秩父の山々を歩き、『日本アルプスと秩父巡礼』(1919)を著わしている。

また、当時は主流になりつつあった西洋から入ってきた積極的に難しいところに登攀していくアルピニズムや、日本の山にアルプスと当てはめることに違和感を抱いていた。

木暮らとともに静観的登山スタイルの人であり、日本の渓谷などを含む幅広い日本的登山を見出し、当時の登山界に衝撃を与えた。1950年に日本山岳会の名誉会員に推され、1965年には『我が山旅五十年』という晩年の著書を出している。1972年に亡くなった。田部の残した数々の著書は山岳紀行文は後世に影響を与えた。