町目石(ちょうめいし)
町目石とは、昔の時代に、信仰登山などで行き来する登山者が目印とできるよう、1丁間隔で目印となる石が設置された。丁目石、丁石、町石など呼び方が統一されていない。
丁は昔の距離単位のことで、1丁は109mにあたる。この信仰登山の対象になった寺社仏閣は山頂または山腹に位置しているため、ふもとから目的地までの山道や街道に設置された。この町目石はただ設置されただけではなく、壱丁目、弐丁目、壱百弐丁目など、と石毎に数字が割り当てられていて、当時の登山者にとって分かりやすい標識になっている。ふもとから目的地まで、数字が大きくなっていく町目石もあれば、逆にふもとから目的地へ数字が小さくなっていく町目石もある。
また、石柱に壱丁目石と文字が彫られて設置されたものもあれば、お地蔵さんのかたちになっていて壱丁と掘られて設置されているものがあり、地域によってさまざまである。現在も、メンテナンスを行っているところもあるようである。神社が残っていれば、参道も残っているので、町目石を見られることができる。