鉄砲水の意味 登山用語

鉄砲水

鉄砲水とは、水害のひとつで、河川で、水が突然出水あるいは増水したりして氾濫すること。国土のほぼ70%以上を山地が占める日本では、山から海までの河川の距離が短く、上流から下流に至るまでの傾斜が急であることから、山に降った水が比較的短期間で海に到達する。

集中豪雨や雷雨などのまとまった激しい雨が短時間で水源地で降ると、上流の河川の水位はあっという間に水位が上がり、これが堰をきったように下流へ押し寄せるように流れていく。この時に、傾斜が急なため水流は更に勢いを増すのである。これが鉄砲水が発生するメカニズムである。自分がいる位置は辺りが晴れていて水も穏やかだったとしても、上流に降雨があった場合は、鉄砲水が発生する。

鉄砲水がやってくる前には必ず前兆があり、水が止まった、水が湧き出した、地鳴りがする、木のようなにおいがする、などの異変を感じたら、近くまで鉄砲水が来ている可能性があるので、ただちに川岸から離れるのが良い。