バケツを掘る
バケツを掘るとは、積雪期の山で、斜面上である程度の時間その場所に留まる場合、雪の斜面を少し掘って平らにならし足元を安定させることを目的としたもの。
さまざまなやり方があるが、ピッケルリーシュ(ピッケルが落っこちないよう、肩がけなどにするベルトのこと)をハーネスなど自分の体に結び付けてから、ピッケルのブレード部分で雪を掘っていく。ある程度雪が掘れたら、足踏みするなどして雪を固め、セルフビレイをする。この場合のセルフビレイとは、ピッケルリーシュは自分の体にかけておいたまま、ピッケルを斜面に突き刺して自分の安全を確保することである。
ピッケルリーシュが長ければ、地面に突き刺して足で踏んでいるやり方もある。急斜面の場合は、山側のほうに足のかかとを置いて、かかとに重点を置くようにして立つと、安全である。山側・谷川に足を並行にして立つと、谷川は斜面が弱いので何かの拍子でバランスをくずした時に滑落する可能性がある。(セルフビレイしていてもピッケルが抜けてしまったらアウトである。)