ヒドゥンクレバス
ヒドゥンクレバスとは、雪に覆われて見えなくなっているクレバスのことである。積雪や強風によって飛ばされた雪がクレバスを覆ってしまうのである。こういう日の後に登山するときは、クレバスがあると思った方がよい。クレバスが目視できる場所は避けてあるくのはもちろんのこと、ピッケルで雪面を突き刺しし確認しながら歩くことになる。
氷河が多数残っているヨーロッパアルプスでは稜線が近くても雪があるところにクレバスあり、というのが常識である。氷河歩行の原則として、大まかに説明すると、
@歩行者同士を安全確保のためロープで結びあう、A歩行者同士の感覚は8〜10m、Bロープは弛ませないようにして歩く、C各歩行者は墜落時に脱出できるよう用具をすばやく取り出せるようにしておく、D確保者は脱出を手助けするようロープを固定する、E墜落者は脱出体制を整える(荷物は確保しておく)、Fパーティ間の全員がこの知識・技術を共有していること、である。
ロープ技術がないものは氷河には近付かないことである。