風向の意味 登山用語

風向(ふうこう)

風向とは、風が吹く方向の事をいう。風向きは日本では16方位で表現するが、国際基準では真北を起点に東を90度、南を180度、西を270度、北が360度と、360方位が使用されている。なお、無風状態の場合は0(ゼロ)と表わす。

気象情報などで発表される風向きは10分単位であるが、航空分野においては風向きは非常に重要な情報であり、2分単位で観測されている。登山においては風の強さだけではなく風向きも判断材料の1つである。

例えば富士山の冬山登山の場合、富士山は単独峰で、周囲に風をさえぎる山がないことから、風向きによっては、直接吹き付けてくる場合もあれば、巻いてくる(横から吹いてくる)風もあり、いくつかのルートでも風の状態が異なってくる。

たとえば、冬型の北西風が吹いている時、「吉田口(方位:北東)」右から吹きつけてくる、「須走口(方位:東)」下では風は穏やかであるが標高があがるについてで次第に強くなり、吉田口ルートとの合流地点では右から風が吹きつける、「御殿場口(方位:南東)」比較的穏やかであるが突風に注意する、「富士宮口(方位:南)左から吹きつけてくる、というようにルートの方角によって風の様相が異なってくる。