風食(ふうしょく)
風食とは、風によって吹き飛ばされた砂粒が、地表を浸食する作用のことである。風食作用が発生する場所は、年間平均気温が高いが年間平均降雨量が少ない場所では、土壌に保水力がなく乾燥しているので土粒子が強風によって簡単に吹き飛ばされてしまうためで、植物も育たないので、ますます砂漠化しやすくなる。
アフリカや中央アジア、オーストラリア、アメリカ中部の乾燥地帯で見られる現象である。風食によって形成される地形は「デフレーション」「コラージョン(またはウィンドアブレージョンともいう)」と分けられる。「デフレーション (deflation)」とは風により土粒子が吹き飛ばされる様子のことで、砂丘(海岸や内陸の砂漠地帯)やサハラ砂漠(エジプト)のくぼ地が挙げられる。「コラージョン(ウィンドアブレージョン)」は風によって飛ばされた土粒子が岩石を削ることで形成される。きのこ岩や風食礫が挙げられる。きのこ岩とはきのこの形に風食された岩のこと。