ヘキセントリックの意味 登山用語

ヘキセントリック

ヘキセントリック(Hexentric)とは、クライミングの道具のひとつである。旧シュイナード・イクィップメント社(現ブラックダイヤモンド社)が、1971年に開発しアメリカ・カリフォルニアのヨセミテ国立公園で使用されて以来、世界中のクライマーたちに使われてきた。

カム・デバイスが登場する前は、クライマーはこのヘキセントリックとストッパー類だけで登っていた。ヘキセントリックは不等辺六角形の形をしており、カムやチョックとしてセットできる。カムとしてのセットは、クラックの中に、2辺を使ってセットし、ワイヤーが横方向に出るため、下に荷重がかかると本体が回転して2辺がクラックの壁と並行にハマる。チョックとしてのセットは、角を効かせてセットするもの。

初期のこの形は現在でも変わっておらず、さら軽量化されている。マルチピッチでのクライミングにおいて、カムデバイスの代表的な存在であるフレンズより、ヘキセントリックのほうが安全性があるとされる。