ラッシュ・タクティクスの意味 登山用語

ラッシュ・タクティクス

ラッシュ・タクティクス(rush tactics)とは、7000m前後のキャンプ地から一気に頂上を目指すスタイルである。アルパインスタイルと同義である。ヒマラヤ8000m峰はプロ登山家たちは、アルパインスタイルによる未踏ルートでの無酸素登頂が一般的になってきている。

最終キャンプ地でベースキャンプを設営することは変わりないが、気の合う登山家とチームを組むことが出来、かつ少数精鋭で個人ベースで行動でき、好天気を見極めて自分たち頂上へ行く判断を下すのである。このスタイルでは登山家はすでに別の山で高度順化を済ませているので、すぐに上へ移動できるのである。

ラッシュ・タクティクスと対称的なのが極地法であり、大規模な登山隊を編成して、すべての人員に必要となる大量の物資と酸素ボンベを運び上げるので、ポーターやシェルパ等を雇ったりして、かなりの人数になるうえ、現地で高度順化を行いながらキャンプ地の高度を挙げていくので、日数と時間がかかる。また頂上へは隊員全員が行けるわけではなく、不公平感も残るのが事実である。エベレストにおける商業登山でも同じである。