矮小化(わいしょうか)
矮小化とは、樹木などの植物が、低温や強風などの厳しい自然現象の影響で大きく育たないこと。高山植物の矮小化の進化過程は植物専門学者たちによって研究されている途中で、少しずつ研究成果が報告されているがまだ完全に解明されていない。
森林限界を超えて生息する植物は高山植物と呼ばれ、周りに高木などがないため、常に強風、氷雪、霜、強い日差し、夜間の放射冷却現象など常に何らかの外的要因を受けており、それに耐えられるよう姿かたちを変えていき、現在のような形になったといわれる。高山植物は茎を長く伸ばさないで花を咲かせるのが特徴で、これは短い夏の間に種子を残せるように進化したとされる。冬期は積雪があるため地表は雪による保温効果で種子は凍結することなく雪解け後に発芽できる仕組みになっている。
近年の温暖化により積雪が少なくなり、鹿の北上限度が高まったことから鹿による食害があちこちで報告されるようになってきており、関係者により高山植物の保護活動が行われている。