労働法とはどんな法律なの?

労働法とはどんな法律なの?

労働法、とは、労働に関するルールを定めた法律の総称です。

日本の法律では、「労働法」という名称の法律はありません。しかし、主要の労働関係法律のうち特に重要な、

・労働基準法
・労働組合法
・労働関係調整法

の3つを指して「労働三法」と呼ぶこともあります。

このほかに、主な労働関係の法律として、

・労働安全衛生法労働契約法
・雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(通称:男女雇用機会均等法)
・労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(通称:労働者派遣法)
・短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(通称:パートタイム労働法)
・職業安定法
・最低賃金法
・雇用保険法

などのがあります。

ひとくちに、労働と言っても、その働き方や雇い方の形態はさまざまで、非常にバラエティーに富んでいますね。また、職種、職業によって、起こりやすい問題点や、防ぎたいトラブルも違います。

例えば、コンビニの店員さんと、看護士さん、には「夜勤がある」という共通点はあります。だからと言って、仕事内容が同じか?というと、全く異なっています。それぞれの仕事内容に応じたルールが必要になります。ですから、それぞれのタイプの働き方、雇い方によって、細かく「働くルール・雇うルール」を定めているんです。

これらの法律は、「労働契約を結んで働く人(労働者)」と、「労働契約を結ぶ雇主(やといぬし)」との関係を公平、平等なものにするため、定められています。

雇う側は、労働者に対して、不当・危険な労働や、人権に害を与えるような労働を禁止し、
働く側もルールにのっとって、雇う側に被害を与えないように、

相互の関係をよりよく保ち、良い雇用関係が作れるようにすることを目的としています。

労働関係が悪化すれば、賃金で生活している人は暮らしていけなくなる危険があります。
頻繁に、労働者が団体でストライキばかり行っていたら、会社は倒産して、ひいては、国の経済活動にも悪影響が起こります。

これらを予防するために設けられたのが、労働法なのです。

労働法で保護されるのは「労働契約(雇用契約」を結んだ労使関係です。最近問題になっている、業務委託契約などによる、請負や委任の場合、この対象にならないため、注意が必要です。