会社は一方的に給料を下げてもいいの?

会社は一方的に給料を下げてもいいの?

バイトの給料日、いそいそと通帳をつけに行ってみたら、えらく金額が少ない。手帳にメモった勤務時間と照らし合わせて計算してみると、なんと!時給が勝手に引き下げられていた!!あわてて店長に電話してみたら、「今月は売り上げが伸びなくてねえ、悪いけど、それで我慢してね。」の一言。冗談じゃないよ!でも、文句言っても払ってくれそうもないし、クビになるかも。仕事はなくしたくないし、どうしたらいいの!?

こんな相談、かなりよくあるから困ってしまうんですよね。アルバイトに限らず、正社員雇用でも、「経営が苦しいから、来月から給料を下げるのでヨロシク。」と上意下達式に口頭で説明(というより報告?)して、おしまい、ということが多いのには驚いてしまいます。そして、こういうことを言ってくる経営者ほど、労働法を良く分かっていない、というのがお約束のパターンのようで…

まず、一方的な給料の引き下げを含め「労働条件の不利益変更」については、必ず労働者側の同意が必要、と定めています。無断で時給を引き下げたり、一方的に賃金カット、残業代カットなどの通達をして実行してしまうのは、どちらも立派な労働基準法違反で、「賃金全額支払いの原則」に反しています。

労働者を雇い入れる、ということは「労働契約を交わして働いてもらう」ということ。雇主は、雇い入れの時には、労働者に対して、「このような条件で働いてもらいたいけれど良いですか?」と必ず労働条件を明確にして説明して、同意を取り付けたうえで仕事に就かせる、と定められています。労働条件には、仕事の場所、時間に始まり、賃金、休日、給料日などなど、仕事に関わる細かい条件をきちんと説明しなくてはなりません。労働者は、その約束が守られるもの、と信用して、労務を提供しているのですから、雇主側だけの勝手な都合で一方的に約束を破られるのは、民法上の詐欺同様の行為にも該当します。

このままの賃金を維持していたら、会社の経営そのものが破たんする、というような局面であっても、説明もなく給料を下げたり、不払いや、一部でも未払いをすることは違法性において変わりはありません。